2013/02/19

シャガールを観て



はじめて、青森県立美術館でシャガールの絵を見たとき
「やってくれるわ~」
って思った。
横15m×縦9mの絵が3枚
その絵を展示するために作られた部屋。
圧巻でした。
2008年のこと。

絵画を制作するのに、見るものと絵画と制作者がいるのであれば
制作者は絵画の先にいなくては・・・
と強く思っていた。
そこから、絵画によって導く必要があるのではないか?
だから、なんとなくそんな思いをもって
紙漉きの世界に入ったと思う。
伝統的な、続いてきたリアルな世界を求めてきたような気がする。
でも、最近そうではないのかも?
と思うようになってきた。
青森で見たシャガールの絵で感じた感動は
時々、彼の画集を開けさせるのですが
シャガールは、絵画の向こうから僕達を導いているのではなく
同じ場所で、同じように観たい世界を
ニコニコしながら現しているような気がしてきた。
制作者と絵画と
観るものと絵画の間は
同じ「間」ではないかな?

最近、ご存知の方は多いと思うけど、
脱原発運動や田舎暮らしの発信をしている。
そこでは、同じ思いの人と集り
議論し、たのしく話し合い
その中から、発信していくためのチラシをデザインすることが多い。
そこで、ものごとをより伝えようとするには
そこの場の空気を極力入れる方が、伝わる。
そんなことを気づいた。

今回の「間」というテーマ
見てくれる人と作品の間が僕と作品の間になれるように
制作していきます。




(ハタノワタル)